青空が広がる夏本番の7月28日(日)、世羅町小谷でダルマガエルの観察会が行われました。
当日の様子を取材しましたのでご覧ください。
イベント名『ビオターニでダルマガエルに会おう』
今回のイベントは「せら夢公園里山セミナー」と「田んぼの学校」のジョイント企画になります。
2団体共に、せら夢公園が起点となって活動している団体で、どなたでも参加可能です。
世羅町の自然についてフィールドワークを通じて学ぶことが出来ますので、ご興味のある方は参加してみてはいかがでしょうか?
せら夢公園里山セミナーとは?
せら夢公園サポーターズクラブさん主催で、せら高原の自然を丸ごと体験できる“せら夢公園自然観察園”や、様々なフィールドに出かけ里山の自然の楽しみ方、なりたち、守る方法について学べます。
田んぼの学校とは?
せら夢公園が主催で、月1回程度、自然観察園の田んぼでお米を育てたり、田んぼの生き物を調べたり、ネイチャーゲームなどの体験を通じて世羅高原の里山について楽しく学ぶことが出来ます。
ダルマガエルとは?
「ダルマガエル」は世羅町小谷に現在生息する絶滅危惧種のカエルです。
以前は水田などで普通に見ることが出来たカエルですが、圃場整備や水田の減少などで、ダルマガエルの生活の場が失われ、絶滅の危機に瀕しています。
ダルマガエルの保護活動
絶滅危惧種に指定されているダルマガエルですが、世羅町小谷地区にお住まいの井藤文男さんが中心となって2003年から保護活動を行っています。
井藤さんの活動はテレビで何度も取材されており、世羅町の有名人のお一人です。
広島テレビの「ひろおく便り」2020年放送内容が下記ページでご覧頂けます。https://www.htv.jp/hirooku/200727.html
2003年当時、福山市神辺町でダルマガエルが見つかり、保護場所を探している話を聞いた井藤さんが、引き受けたのがきっかけでした。その後、地元の方々や安佐動物公園と協力して生息調査、観察会など保護活動を続けておられます。2011年にはこの功績をたたえ「ひろしま環境賞」を、2013年には「環境大臣賞」を受賞されています。
ダルマガエル米
世羅町小谷のダルマガエルが生息する田んぼで栽培されたお米です。
ダルマガエルが生息しやすい環境を保つために、遅い時期まで田んぼに水が張れる「あきろまん」を栽培しています。中干しを行わず、農薬を使用しなくても、しっかりとしたお米が収穫できます。
田んぼは除草剤不使用で有機肥料を使って育てています。
ふるさと納税でも取り扱っていますので、是非食べて見て下さい!
https://item.rakuten.co.jp/f344621-sera/a055-05/
ビオターニに到着
ダルマガエル用の田んぼ(愛称ビオターニ)に到着しました。
ダルマガエルを保護する田んぼには、説明用ボードがあります。
今回のイベントには20名程の方が参加されました。ご家族で参加されている印象です。
ダルマガエルを求めて、まずは昆虫採集です。虫取り網と籠を持って、田んぼの中を探します。
網を片手にあぜ道を歩く子供たちが輝いて見えます。
カエルやオタマジャクシ、水生昆虫など沢山ゲット!ダルマガエルがいるかな?
捕まえた昆虫を観察
捕まえた昆虫を種類別にパットに分けます。20匹ほどカエルをゲット!ダルマガエルがいるかな?
井藤さんがカエルを確認します。
残念ながらダルマガエルは発見できませんでした、、、
現在も個体数が少ない為、簡単には見つからないそうです。
トノサマガエルとダルマガエルの大きな違いは、お腹が白いか白くないか、背中に縦の線があるかないかだそうです。捕まえたカエルの中には、背中に線がない個体がいましたが、残念ながらトノサマガエルでした。まれに線がない個体もいるそうです。
やはり絶滅危惧種、そう簡単にはお目にかかれない、、、
気を取り直して捕まえた昆虫観察が行われました。
本日の企画を担当された、せら夢公園自然観察園主任の延安勇さん。
延安さんも豊富な知識で、捕まえた昆虫の特徴などを説明されていました。
観察会の後は、ネイチャーゲームを楽しみます。今回は周囲から聞こえる動物の声、環境音を使ったゲームをされていました。
まとめ
突然の取材依頼にも関わらず、皆さん、気さくにご協力頂きました。本当にありがとうございました。
昆虫採集を目の当たりにして、久しぶりに子供の時のワクワク感を思い出しました。
子供たちの真剣な眼差しがこの活動の意義を物語っていると思います。
皆さんも是非参加して見られては如何でしょうか?新しい発見が待っていますよ!
9月には安佐動物公園と世羅東小学校が参加するイベントが行われます。
その時こそダルマガエルに会いたいとリベンジを心に誓いました!
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